ルアー、フライ、自作のあれこれ

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ルアーを自作するようになって、18年が過ぎた。(2014年現在)

 

最初は、バルサミノーから始まり、今ではメタルジグ、スピナー、スプーンも作る様になった。

 

スピナー、スプーンは、市販の物を使う事も多いが、それ以外は、完全自作の物を使用している。

 

他にも、フライは完全自作の物だし、魚のブローチやランディングネットなんかも作ってみたりしている。

 

このページでは、自分なりの作り方や注意点なんかを、記してみようと思う。

 

メタルジグ

型さえしっかり出来てしまえば、量産が容易で、しかも低コスト。

そして、慣れてちょっとのコツさえ掴めば、良く釣れるルアーなので、作らないのは勿体無い。

型製作には最初、砥石を彫刻刀で削って作っていたが、これがなかなか大変なので、今は耐熱シリコンを使用して、型を作っている。

この作り方は、色々なサイトで紹介しているので、簡単な手順だけ記す。

用意するもの

  1. 旭化成 耐熱ワッカーシリコーン M4470(硬化剤も)
  2. 工作用粘土
  3. ブロック
  4. シリコン剥離材
  5. ジグの元になる原型
  6. シリコーンを混ぜるボールとへら

先ず原型を、木材等で作る。(参考までに、鉛の比重は11.34)

粘土を伸ばして平らにし、ブロックで任意の大きさに囲う。

原型を粘土に半分埋め、耐熱シリコーンを、使用法に基づき硬化剤と混ぜ、気泡を出来るだけ飛ばしてから注ぎ込む。(混ぜた容器の底に振動を与えるか、何度か軽くコンコン叩いていると、抜けやすい)

硬化時間が経過したらもう片方を作製する為、出来た型に原型をはめ、ブロックで囲い、型と原型に剥離材を塗り、同じ様にシリコーンを流し込み、硬化したらゆっくりはがす。

鉛のまわり方を考えて、注ぎ口とエア抜きの穴を、彫刻刀等で彫り、型は完成。

 

 

 

 

 

 

 

型が出来上がったら、ブランク作製。

用意するもの

  1. ポータブルガスコンロ(専用のメルトポットでも可)
  2. 鉛を溶かせる鉄製鍋
  3. ステンレスワイヤー(径1.2mm〜1.6mm)
  4. ペンチ
  5. タルク(だいたいのベビーパウダーに含まれている)
  6. 型を固定出来る物

この作業は、鉛を溶かした時に、有毒ガスが発生する為、野外もしくは、換気の良い室内で行う。

先ず、型に合わせて、ステンレスワイヤーの両端に、アイを作った物を用意する。

適当な量の鉛を、加熱して溶かす。(灰汁はなるべく取り除いた方が、綺麗に出来る)

鉛が溶けても直ぐに注がず、暫く加熱した方が、型の隅々まで鉛が流れて行き易い。

型にベビーパウダーを、筆で均一に薄く塗りつけ(これをすると、鉛が良く型内にまわり、綺麗に出来る)アイを作ったステンレスワイヤーをセットする。

型を固定して、注ぐ。

鉛が冷えて固まったら、取り出してバリを取り、ブランク完成。

 

 

 

 

この次が、最も失敗しやすい、コーティングと塗装。

一番、自分が苦労してきた工程。

一般的に塗料は、アクリルラッカー(シンナーで溶かすもの)を使用している様だが、自分は、水性アクリルガッシュを使う。

水性なので、きつい臭いがなく、換気に神経質にならなくていい。

シンナーを使わないので、体に優しいという利点がある。

しかし、くいつきが悪いので、しっかり乾燥させながら塗装をしないと、きちんと乗らない。

それさえ守れば、水性アクリルガッシュを使っての塗装は、容易だ。

先ず、アルミやホロシール、あわびシールなんかを好みにまかせて貼った後、よく油を落とす為に洗う。

その後自分は、エアブラシで作業していく。

はじめに腹の部分から吹いていくのだが、塗料の希釈は、アクリルラッカーより気持ち濃い目(筆からゆっくり垂れる程度だが、糸は引かない位)がいい。

はじめに薄く吹き付け、ドライヤーで乾燥。

これを、塗料の皮膜が出来るまで、数度繰り返していると、いつの間にか乗りが良くなっているのが判る。(表面に出来る水滴の感じが変わる)

そうやって吹いて乾燥、吹いて乾燥を繰り返し、塗装を終えたら、最低丸一日乾燥させる。

乾燥したら、ウレタンフロアーにどぶ漬けなのだが、どのウレタンフロアーでも良い訳ではない。

比較的、乾燥の速いタイプのウレタンフロアーとの相性がいい様で、遅延タイプの物では、色流れが起きた。

その中で、自分が使って一番事故の少なかったのが、東邦産業のウレタンコーティング材。

 

色止めもなにもせず、きっちり乾燥したら、これにのみドブ漬けするだけ。

皮膜の厚さも程好く、変色もおきない、とても使い易いコーティング材だ。

ただ一つだけやってはいけない事がある。

このコーティング材は、セルロースセメントとの相性が悪く、セルロースセメントに漬けたものを、これに入れてコーティングすると、たちまち黄変する。(水性アクリルを使っているからなのかもしれないが)

希釈にも、専用のシンナーを使わないと、黄変の可能性があるので、注意が必要だ。

逆に、遅延タイプのゼストウレタンフロアー、バレーヒルウイナーズウレタンフロアーは、セルロースセメントとの相性が良く、水性アクリルとの相性が悪い。

水性アクリルは、セルロースセメントと相性が良いので、はじめにセルロースセメントにドブ漬けして色止めをしてからだと、この二つの遅延タイプのウレタンでコーティング出来る。

色流れさえ回避できたら、後は好みの回数コーティングし(メタルジグなら5回もやれば、十分)、最後に最低丸一日乾燥させたら出来上がり。

 

 

 

水性アクリルを使用する場合、時間の経過と共に、ハンドピースのノズル先端や内部に、アクリルガッシュが付着してしまう。

水性アクリルは乾燥すると耐水性になる為、水やお湯では溶けなくなってしまう。

その為、ハンドピースクリーナーは、必携。

作業終了時や、長時間作業の最中に、吹き心地や吹き斑が出来る様な時は、クリーニングをするといい。

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